OUR VISION
見る映像から、
関わる映像へ
目の前にあり、手を伸ばしたくなる映像
映像のリアリティは、見た目の精細さだけで決まるのでしょうか。実物を手に取るように動かせること、空間の中に立体像が浮かんで見えること、手前から奥まで形が鮮明に伝わること。私たちは、こうした体験から次世代の映像提示を考えています。
動く物体の見た目を書き換えるプロジェクションマッピングと、裸眼で観察できる立体映像、そして光の使い方を工夫するディスプレイ。触れる体験と、そこに存在するように見せる技術の両面から、映像との自然な対話を目指します。
01 TANGIBLE PROJECTION
映像を、
手に取って動かす
動的プロジェクションマッピングによる触れる映像体験
持ち上げても、回しても、見た目がついてくる
手に持った模型の色や模様を、投影する映像によって変える。物体の動きに合わせて映像を更新することで、実物の形や手応えと、自在に変えられる見た目を組み合わせます。
そのために必要なのが、動く物体の位置と姿勢を捉え続ける技術です。あらかじめ用意した3Dモデルと、赤外カメラで得られる輪郭を対応させ、物体の動きを追跡します。
ROBUST TRACKING
手で隠れても、動きを捉える
物体をつかむと、その輪郭の一部は手に隠れます。見えている輪郭から信頼できる対応点を選び、追跡を続ける方法を研究しています。
さらに、2視点の輪郭情報を組み合わせることで、1台のカメラでは判断しにくい動きや、手による遮蔽に対して、より頑健な物体追跡を目指しています。
02 AERIAL STEREOSCOPY
空中に浮かぶ立体像を、
周囲から見る
指向性ディスプレイによる裸眼立体映像提示
特別な眼鏡をかけずに、目の前の立体像を眺める
見る位置を変えると、立体物のように異なる側面が見えてくる。現実の空間に自然に溶け込む立体映像の実現を目指しています。
その基盤となるのが、光を届ける方向を制御する「指向性ディスプレイ」です。左右の眼に向けた映像と光の方向を高速に切り替え、映像の解像度を保ちながら裸眼での立体視を実現します。
FROM DIRECTIONAL LIGHT TO FLOATING IMAGES
鮮明な像を、空間の中へ
指向性ディスプレイと透明な反射板を組み合わせ、映像が空中に浮かんで見える仕組みを研究しています。観察位置に応じて光を届ける方向を制御し、自然な立体像の提示につなげます。
試作実験では、観察位置に応じた左右の映像の分離と、高解像度の提示を検証しました。反射面の形状を工夫し、全周囲から眺められる映像環境へと発展させていきます。
03 EXTENDING THE DEPTH RANGE
手前から奥まで、
鮮明な立体像へ
液晶ディスプレイの構造を生かした奥行き再現範囲の拡張
光を生かして、もう一つの画面をつくる
ライトフィールドディスプレイでは、像を提示する位置が基準となる面から離れるほど、輪郭がぼやけてしまいます。豊かな奥行きを表現するには、鮮明に再現できる範囲を広げる必要があります。
私たちは、液晶ディスプレイの偏光板を反射型に置き換え、ミラーと組み合わせる構造を提案しています。反射光によって、実際の画面とは異なる奥行きに疑似的な画面をつくり、それぞれの奥行き再現範囲を組み合わせます。
奥行き再現範囲を、約1.9倍へ
試作構成における奥行き再現範囲。装置の構成に基づく範囲の算出と、異なる深度に置いた文字の撮影比較により検証しています。
CLARITY ACROSS DEPTH
奥に置いた文字も、輪郭を保つ
TOWARD NATURAL INTERACTION
そこにあるように見え、
自然に関われる映像へ
実物の動きに映像を重ねる技術。空間に立体像を浮かべる技術。
そして、手前から奥まで鮮明に表現する技術。
それぞれの研究を重ね、手を伸ばして働きかけたくなる、
次世代の映像体験を目指します。